今回は大阪府寝屋川市のI様邸で行った、漆喰工事・瓦ラバー工事の様子をお届けいたします。
まず屋根の漆喰とは、「棟部(屋根の頂部)や軒先(屋根の先端部)で使用されている保護材」のこと。
屋根の平部(屋根の水平面)と、棟部の間の隙間に使用されている白い部分ですね。
漆喰の役割は主に2つ。
・漆喰の奥にある葺き土を強風雨から守る保護材
・瓦屋根の美観を整える化粧材
ですので工事では、「漆喰が剥がれ落ちた部分の葺き土の表面に漆喰を塗り直す」
ということを行います。
ちなみに「塗り直し」と「重ね塗り」のふたつの工法があり、
前者は既存の漆喰を剥がして新しく塗り、
後者は既存の漆喰をそのまま、上から塗り重ねるというもの。
劣化がひどい場合、重ね塗りでは経年で雨漏りの原因となりますので注意が必要です。
もうひとつ行った『瓦ラバー工事』ですが、
これは瓦屋根のズレなどを修理する方法として、
ラバーロック工法というシリコン系のコーキング材で瓦同士をくっつける工法です。
何がメリットかというと、
瓦がくっつくので強風時に瓦が飛ばされませんし、ズレが出ません。
飛散予防のための工事、というイメージですね。
風の強い地域では採用されるケースも多いようです。
短期間で施工ができて、そこまで高額なメンテナンスでもなく瓦の落下を防げますが、
これには「正しい施工法」というものがあります。
写真をご覧いただくと、
瓦の隙間、すべてを詰めているのではないことが分かりますね。
そうです。瓦屋根の重なり部分のすべてにシリコンコーキングを詰めてしまうと、
瓦下のルーフィング材や野地板に湿気が溜まり、
劣化の速度を速めてしまう可能性があるからなんです。
間違った施工法のラバー工事は雨漏りの原因となるだけですので、
こちらも注意しておきましょう。
寝屋川市のI様、ご依頼いただきありがとうございました。
当方では、屋根に関することなら幅広く対応しておりますので、
お気軽にご相談くださいませ!